すこぶる

結城永人


僕が生きて来たのは
考えてみたかったようだ
不相応な苦さと
甘くなる気持ちを
もしや移り変わりもしない
風土を訪ねたくて
探し当てられた今時分が
あり得ない
といってみても
応じてはならない訊き方で
業を煮やしながら
生きて行く僕を考えるな
ただただ
苦労しているのか
俄かな産声に打たれた
年月を懐古するとしても
味わいは同じく
付き合わなくてはならない
良い考えを携えて

あどけない
しどけない夜な夜なに
翼を畳んだ小鳥の
黄色い寝相が震えるんだ
垂直に伸びた樹木が
巣を作り込まれた
温かな居心地を
初めて流れ込む静かな
月明かりで照らされて
ほんのりと止まず

といってみても
覚醒した状態のまま
僕は考えたかしら
初めて流れ込む静かな
日暮れの情感そのものを
とっぷり
推進される生活上の
さても退いてしまった末が
愉快だった
生きて来てこそ
幻としても是認されないと
驚嘆するべき匂わしさで
ぱったり
折れずにいない僕へも
愉快だった