サンタクロースのニュアンス

結城永人


君の元へ。何年後に戻って来るのか。それだけに老けてるけど、良く考え抜かれた髪や髭は真っ白で、僅かな桜色も付いて洒落るね。五月の真っ赤な花弁と似通う服を着てるのは季節外れの日記を開くためさ。笑いかける、薫る風の夏に凛々と響き出す樅の木の深い緑と共に。

降り積もる雪の中でしか仲良くならず、それを幸せと呼んでしまうよ。黒いドット柄の宇宙に黙々と灰を撒き続ける一軒の家の煙突を探し出すという情熱を帽子と長靴で明るく物語りながら想いの丈の馴鹿が引く橇に乗って氷の国でオーロラ越しに麻袋を広げては掛け替えのない願いを詰め込む……。きっとプレゼントを持ち合わせるだろう。君だけに。何年後に戻って来るのか。