対話モード

結城永人


ある頃。
「永人」と子犬。
「何か?」と僕。
「永遠はない」と子犬。
「ある、永遠は」と僕。
「変わるものしかないんだ」と子犬。
「その考えを考えてみろ」と僕。
「だから変わるものしかないんだよ」と子犬。
「凄い!」と僕。
「夢を持ちたい」と子犬。
「詩的にいえば永遠とは夢の形なのさ」と僕。
「夢の形……」と子犬。
「哲学的にいえば事物の本質とゆー実在論の永遠と差異の反復とゆー方法論の永遠との二つが思考される」と僕。
「嫌いだ」と子犬。
「永遠なしには夢は持ち得ないんだよ」と僕。
「分かってる」と子犬。
「始まりも終わりもない」と僕。
「いつのまにか、僕は、これは」と子犬。
「子犬。生きよー」と僕。
「今だけか? 疑いながら、永遠を。捲るめく世界の中で、幾らでも形が変わって行くぞ」と子犬。
「うん」と僕。
芝生が揺れ出す。