Torch

結城永人


今まで貴方をどんな人かとばかり思ってた。懐かしい心を辿ってみれば天使が夜半を彩って止めないという。僕の望みも願いさえも遠い遠い記憶の中でまるで愛のように踊ってた。貴方にとって当たり前の全てが言葉に一つもできない度に悲しくなるんだ。三日月が幽かに光を振るわせる。消えてしまいそうな恋の想い出なのか……。もし貴方の瞳が鈍い色合いを帯びるなら朝焼けと共に空の美しい町並みへ舞い上がると良いだろう。恥じらいつつ常に魔性を見据えるなんて僕が遮ろうとするには余りにも疑い過ぎる。せめて生まれ変わり、魂だけでも好きでいたい。