パンジー

結城永人


ある日
パンジーを
自分みたいに
君は見てたんだ
静かだった
悩みがなさそうに
明るく
楽しい話を
僕がするとき
口数を減らした
君よりも
優しかった
目を逸らされて
リアクションが
物足りなくて
尋常じゃなかった
可愛い
可哀相
どっち?
咲いてる
枯れてる
気付いたよ
滑稽だ
繰り返すのは
掛け替えのなさを
分かってた
淋しく
二人でいたのかも
溌剌と
忌まわしさを
避け切れない
玩具ではなく
身代わりという
ブラウンのスーツを
君は着てた
似合ってたな
とても好きだった
サンダルを履き
軽く
僕は行く
自転車を置いて
小走りで
実際
素敵なのさ
戸惑うけど
プレゼントなんて
見付けてしまう
店先で
驚かしてやろう
今日
白くて
僅かに
紫が差した
花を
買う