身辺的な事実

結城永人


冬の低い日差しを
風は寒くも寛いでいる
誰某もない
何事もない
ただ空だけが
光を滲ませて開かれていた
惹き付けられる
雲は一様に解け
鳥は飛ばなかった
寝そべり
求められる相手がいないと
欲するべき対象がないと
立ち出すにも想う
宇宙は乏しく
死なず
殺されもしなかった
極上の正午前で