アンティーク

結城永人


分かっていても廉潔では
詮ずるのは止そう
とかく芝居だとすれば
腰を上げざるを得なかった
夢物語で良いと

うっかり見過ごして
てっきり
先送りしない
思い違うところだったんだ

然らしむべき虫が
ヘラクレスか
長くて円やかな角を
突き出している
まるで硝子の海豚のように
撓やかな象りだ
けども

怒鳴り込みやしない
可哀相になってしまうので
懸念させられたほどに