箱眠り人形

結城永人


判然と見極められなかった
仕儀ないわざも拐かしい
ジョークで躱されるよりぞ
さてや矯めるべきなのか
優しくて面白い恋人だとは

脳がコンクリートを拵える
都市の一角にて持続中だ
夜と昼となく力を費やして
築かれる檜舞台へ考えた

絶対に放さない
気付かなかった
励ますつもりで
言葉にしたんだ
ところがしかし
笑わせないまま
通り越して行く

もしか
歌っても
良ければ
行おう

彼奴は肝が潰れるほどに
苦しみ抜いて来たのだった
世の中を知りたいせいで
自明ではなくなってしまう

汲んだバケツの水を嗅ぐと
詩以外は表しもしないで
口に含みがてら美味しがり

もしか行おう
良ければ
歌っても

打ち飛ばしてはいなかった
翻されるアクセスにせよ
間合いが完膚ない触れ方だ