飛ぶ綿毛

結城永人


君が気付いたよりも早く
早く気付いていた僕だった

唇を尖らせて
蒲公英が咲く野原で
息を吹かした
子供は腰を落として
目を追わせる
穏やかな快晴に遊ぶ

感じ出さなかった心は
さも感じ出されない
感じ出すべきではないか
感じ出したくても
すんなり感じ出せないまま

飛ぶ綿毛
君のではなく
僕のでもなくて
でなけりゃ
気付かれないんだ

今こそ凡てと
問いかけた

金色の蒲公英の
幾つかが白かった
野原で子供は
和ましくも穏やかに
腰を落として遊んだと
快晴だった
感じ出してはいない――