自叙伝

結城永人


僕は気持ちを封印した
甘美な楽音と淡麗な画像を手渡すのか
子猿が落ちた杉の巨木に白旗を立てながら言葉こそ開放しようとする
寄り付いた君も確かな感触と必ずの認識で消尽せずにいない
そして創作するべきだ
健康なデュカスが死に
瀕死のランボーが生きても爪は伸びない
髪も切らないで
僕は迫り来る季節に夢や幻を捧げたかった
祈れる神が天上で待っていらっしゃる
地上で願うのが煙たい引力ならば噛み締めた泪も障壁ではなくなるだろう
人生は馬の横腹で出現した
まさか君がいるとは望まなかったらしく
沈黙の表情
かくも水を打ったような静けさへ帰着する命だった
喜ぼう
一つも所有しない領域を
ベラドンナが紡いだ宝石が名付けられるよりか速やかに綴るのは天使だったと思い返せるまでは連れ添わずにいないユーモアなのだから
僕は往く
朝露の乾いた芝草で
作家を志すにはチンチラを抱き留めなくてはならない
もし辞めたのがゴルフだったと口にしても構わないだろうか
冷たさへ憂慮した君を突き飛ばしたくないんだ