愁慕

結城永人


僕がいても君はいるか
口に出さない気持ちを抱え
閑かな状態でありながら

水を向けては油を注がれた
火よりも烈しく風が吹き
敷いた土は泥になって

君を引き返させるはずの
弱々しさへ意識できた
包容力が僕だとするならば
耳目にも得られない

朽ちる価値観が橄欖石で
意味論も破けてしまう
密接に交わされた仲だった

恐らく僕はいないだろう
失念に凌駕されないで
君が可愛く痛感した
小春日和を追跡してみても

不可解な風見鶏だった
抱く籠の男爵芋が震える
予感で良かったわけなのか

邪険に振る舞うよりも
君こそいて欲しくて
付き合えた共通性のためと
命乞いを僕は正しく行う