裸形でメリットのN

結城永人


逝くよ
せいぜい鷹を括れ

威勢だった
繕えず
良かったのは

息切れというか
滑り込みたかったんだ
春へと続く汽車に揺られ
割り箸で挟んで食べられる
蕎麦が生る土地柄に
女神の微笑み
ある
舌足らずな
掲げずにはいられない
拳が勲章を承認したはずの
プライドを抱けるならば
動悸だって
打ち倒されながら
たたた
夢枕にいる
立っていろよ
立て
立たないと
せっかくのジッパーも
口利きしようとして

漏らされるべきだったのか
汽車は走り出す
まさか春をも連れ去った
力強い
指標らしく
精一杯の色恋沙汰が
どうも
起こした軽々しい
眩惑がてら
だったのかと
ドポン
する
撫子も咲いてよ
停まる駅舎に
春めく
旅人たち
手帖を持たないまま
かと
気が気で
痙攣したのは元来だと
削げないん