再燃の谷

結城永人


どうせ救命されない
ならば待望しないで
先駈けするべきかも

ヘリコプターは来なかった
痛くも痒くもないので
見付からないんだ

苦しまないと
プルドーザーも現れない

探し出されるや

悲しくはないかぎり
遅蒔きではないのか
きっと種が芽吹いて
笑うべきだったんだ
咲かない花もなくて

知られずにいなかった
シャベルが動かないのは
美味しくないと

分かってしまった
生まれるにしてはドリルを

プロペラも回らないで
構わなかったんだ
なぜか懐かしくなりながら
見当たるよりは

誰も皆と
悟られていたにも拘わらず
世に人が
考えられているのだけれど
何の由も

まるで恋のような
気持ちを得られたのだった

パージが際立つにしろ