然諾

結城永人


さて仲間入りだ
縮まる隙間の向こう側へ吸い寄せられて行った
傘を差して滴り落ちる雨水も綺麗だった
煙り立つ広場で遊具たちは居眠りをしている
滑り台
ブランコ
鉄棒
シーソー
砂場
ジャングル・ジム
普段から人気は決して多くないにせよ
ひっそりとした気分にさせられてしまいそうで
我へ返る
生け垣には赤詰め草が濡れながら幾つも咲くのだった
見えて来たか
目を遣ると
就中
ベンチへ置き忘れたグレープ・フルーツは手探りで
知性が感じるくらい空は止み得ない乱気流で覆われている
捲りの長雨だ
降り
降り捲りにしては少しだけ明るいなんて笑い込む
きっとよもや
仲間入りで良くなる
寝覚めの懇願にシャベルを差した頃
生活は余りに清らか過ぎてカモノハシも掘り出せなかった
榎茸だって共通だ
雨水で打たれていた
相変わらず
しまいそうな気分はひっそりではないかしら
風こそ緩やかで
パンの匂いがする
床屋の回転灯も掠れがちだった
空は長雨を引かない
働くアイロンへプラット・ホームが連関するような
まるで三時三十三分三十三秒の文字盤の午後は
グラスの上面にアメンボが浮動するのみの野趣をうっとりと交えるばかりだ
いざや傘を窄めて俯伏せに抱き付いていろ
水浸しな土で頬を冷ませば種々と受け取るはずかも
とてもではないが
良くぞ詰るまい
もちろん空が空ならば
分厚く伸しかかる雨雲は玄奥と塗りたくった
降る
沢山
降らす