南極小唄

結城永人


橇に乗って氷原を行こう
引ける犬に鞭を振るって
軽快な手捌きは愛の名に
恥じないくらい勇ましく

貴方のために橇に乗って
腕も指も骨も引ける犬に
挫けない軽快な手捌きは
誓いこそ恥じないくらい

凍て付ける氷原を行こう
考えながら鞭を振るって
本当の優しさが愛の名に
添えられるほど勇ましく

 星のような結晶が舞うや
 白くて淡くて柔らかくて
 まるで野に咲く花なのさ
 南極に吹く風に巻かれて

貴方のために尽力したい
腕も指も骨も止めないで
挫けない精妙な信頼感に
誓いこそ弱いんじゃない

仮に犠牲的に凍て付ける
心模様ならば考えながら
克服する本当の優しさが
美しくて添えられるほど

言葉を持って尽力したい
諦めないでは止めないで
否めない精妙な信頼感に
得るのは弱いんじゃない

仮に犠牲的に屈伏させる
心模様ならば発しながら
克服する現実そのものが
美しくて聞こえないほど

 炎のような星が弾けるや
 高くて熱くて神々しくて
 まるで途に繁る茨なのさ
 南極に巻く風に包まれて

貴方のために夢を想える
腕も指も骨も固く拾って
挫けない気持ちになれる
誓いこそ強いだけだから

夢を想える人生のために
固く拾って声も何も姿も
気持ちになれる会いたさ
強いだけだから笑わない

 結晶のような炎が輝くや
 赤くて激しくて明るくて
 まるで途に咲く花なのさ
 南極に吹く風に流されて

橇に乗って雪原を行こう
引ける犬と飴を舐めつつ
爽快な舌打ちは恋の名に
慢らないくらい慎ましく

自身のために橇に乗って
肉も唇も口も引ける犬と
抗わない爽快な舌打ちは
誓いこそ慢らないくらい

凍え切れる雪原を行こう
生きながら飴を舐めつつ
本当の厳しさが恋の名に
込められるほど慎ましく

 月のような凝結が解くや
 黒くて厚くて芳ばしくて
 まるで世に実る果なのさ
 南極に巻く風に吹かれて

自身のために努力したい
肉も唇も口も捨てないで
抗わない数奇な責任感に
誓いこそ悪いんじゃない

仮に虐待的に凍え切れる
魂象形ならば生きながら
浄化する本当の厳しさが
麗しくて込められるほど

言葉を持って努力したい
逃げないでは捨てないで
否めない数奇な責任感に
試すのは悪いんじゃない

仮に虐待的に造反させる
魂象形ならば放ちながら
浄化する現実そのものが
麗しくて見られないほど

 砂のような月が照らすや
 深くて清くて由々しくて
 まるで野に翔る蝶なのさ
 南極に吹く風に包まれて

自身のために幻を想える
肉も唇も口も凄く続けて
抗わない気持ちになれる
誓いこそ良いだけだから

幻を想える生活のために
凄く続けて姿も何も声も
気持ちになれる会いたさ
良いだけだから泣かない

 凝結のような砂が崩すや
 青くて甚だしくて暗くて
 まるで野に実る果なのさ
 南極に巻く風に流されて