ブリリアント

結城永人


四月の風は温かい
桜の木を染めつつ
春霞の空へ抜ける
鮮やかに高らかと

 嘘かも知れない
 二人の接吻など
 仮に綻んだなら

誕生石こそ願える
余りに新し過ぎて
夢としか呼べない
吹き込む風と共に

 A diamond is forever

四月の水は温かい
山の燕を飾りつつ
春霞の川へ抜ける
清らかに緩やかと

 嘘かも知れない
 二人の握手など
 仮に乱れるなら

誕生石こそ祈れる
余りに新し過ぎて
幻としか呼べない
流れ込む水と共に

 A diamond is infinite

四月の石は温かい
陽の光を装いつつ
春霞の街へ抜ける
艶やかに滑らかと

 嘘かも知れない
 二人の抱擁など
 仮に裂けるなら

誕生石こそ懸ける
余りに新し過ぎて
現としか呼べない
転げ込む石と共に

 A diamond is substantial

四月の土は温かい
道の段を纏いつつ
春霞の島へ抜ける
朗らかに撓やかと

 嘘かも知れない
 二人の足取など
 仮に揺らぐなら

誕生石こそ捧げる
余りに新し過ぎて
世としか呼べない
盛り込む土と共に

 A diamond is natural