惑乱

結城永人


仰いでみた
僕は
秋晴れを

瑞々しく
官能的な
土の上で

死んでしまわないよ
数多の凶の出現に
君自身は

麦の畑で
恍惚的な
神々しく

羽搏くのさ
鳥は
九月雨を

騒々しく
交流的な
時の中で

亡くしちゃわないぞ
単一の吉の消滅に
僕自身は

草の原で
陶酔的な
美々しく

仰いでみろ
君は
天晴れを

清々しく
魅力的な
陽の下で

離れてしまわないね
無数の気の点滅に
糸自体は

茨の径で
狂乱的に
嬉々しく

啄んだのさ
鳥は
切れ雲を

華々しく
錯綜的な
日の中で

絶たれちゃわないぞ
無数の気の点滅に
鎖自体は

川の岸で
合理的な
凛々しく

反らせみた
僕は
白百合を

揚々しく
純潔的な
風の間で