リトグラフ

結城永人


僕が存在するのは色褪せる銀杏並木を撮影した写真で装飾される書簡の片言に表現できた響く線路も彩る空域と接す穴蔵に還る旅館が削り取らなくてはならない石で電車よ鳩や半分な畳ぞ注ぎ込めば染み渡らすかもって紙切れへ神経を使って茶柱より大福じゃない印象として定着したいためだから受け取れとか取り持てだの持て余されなど考えてしまうのは気のせいなのに込んだばかりか気のせいさえも去来する蝙が不意に砂漠へ概ね白墨しか専ら傘なんて無為と説明できる版だけで刷り込むわけに舌の根が渇かない内と急いで走って滑って転んだ恰も表象の如き感情を縦横無尽な行くべき自分らしさを伝えては届けようが託してみようは持てない何かこそ重く痛い痒く辛いけどでも頭だって首でもけど手だって心なしか余りに切なくなり過ぎる冷たさの何かのみ軽く快い柔く薄いけれど額ってもって髪でもって爪もだけれど心なしか冷たさの硝子に等しい「水」を骨身に受ける機会へ聢と繋ぐしかない仕方が、いるもん。

今を刻む

虫の報せ

君は居る

風の便り

君が認識するのは音伐れる漂泊金星を収録した図柄の添付される封筒の部位で指示できた鳴く路面に輝く海域も摘む産地と拓く公園が繰り返さなくてはならない筆へ車輪ね椿さ相貌ぜ蓋わ浸し詰めば差し連なるかもって液垂れに細胞を用いて欄干より双六じゃない象徴として決着したいせいだから及び返せなど返し合えだの合え放されとか思えてしまうのは気のためだけど詰まるどころか気のためすらも退去する蠍が不埒と山野に凡そ鉄棒こそ並な皿なんて有価と解説できる刄だけに彫り入るゆえで胃の腑が寒くない外へ突いて押して引いて叩いた恰も情念の如き感覚を不撓不屈の出るべき他人ながらを届けては伝えようが懸けてみようは合わない何かしか臭く酸い甚く苦いのに足すぐもう腰まだすぐ肩またもう魂なしか殆どに計なくなり及ばす和らぎの何かだけ鋭く厚い甘く淡いなのに踵もうすぐまだ胸まただもう頬なのに魂なしか和らぎの木綿へ均しい「素」を身辺に得れる状態に忽と拒むのみおる場合が、あること。

現を証す

紐の宛て

僕は居る

鈴の通り