Rendezvous

結城永人


細いフルートの音色が
暗黒の闇と月光に照り返される紺青の
海の満ち引きを柔らかく包み込み始めた
僕は垣間見たんだ
この二つだけの朽ち欠けそうな眼で
精霊が世界へと降り立って行く事実を
風は一時も僕を拒もうとはせず
次第に流れ去るばかりだった
何という寓意なんだろう!
まるで感じ取ったイメージの重さが
烈しく宇宙との抵抗を為し続けるような
クリスタル
もう遺跡の砂浜しかない
僕は人生の終わりを拳で握り締めると
備わった翼を夢見て
遠くの島に向かう