ぽろろん

結城永人


目の前が真っ暗だ
真っ暗な目の前といい換えて
恐れなかった死を
抱き締めてしまえるまでには
気付かれもしない
真っ暗な目の前に
僕はただ震えるしかなかった
血管が脈打つまま
鼓動を確かめども
喜びは待たれるばかりだった

将来が見えない
見えない将来に
存在は解体した
解体した存在で
言葉を発し得る
発し得る言葉か

真っ暗な目の前といい替えて
抱き締めてしまえるまでには
僕はただ震えるしかなかった
喜びは待たれるばかりだった

腕を広げて
立っている善も
座っている徳も
感じられない
並んだ器に
味わわれない
言葉を知るとき
君が現れて
春を告げた
風に学んだ

将来は見えない
存在は解体した
言葉を発し得る

神様と
天使だ
人間も
思考に