難しい味

結城永人


僕が君に示すのはこうだ
気持ちを透き通らせるために
林檎を齧りながら物思いに耽る
笑うのは天使だった
まさか涙も流すだろう
言葉で表現すると
世界は詩だ
さても歌だから人々は知る
好んで興じたか
または
首を傾げつつ
訝るんだ

倉庫の扉が硬い
場合によっては記憶も危ういと
漕いだ自転車を
懐かしいほどの振る舞いにせよ
用事もあるので
取り出せないと不便なのだった
本当のところは

言葉で表現すると
世界は詩だ
さても歌だから人々は知る
好んで興じたか

本当のところは
倉庫の扉が硬い

こうなれば君も僕に慣れる
水を掬ってあげたとか
くれたのも額の方なんて
情けに触れられたりするものだ
日の光を受けるように
悲しみが晴れるまで
どんな芽も出なかったかぎり
誰かは何かを得られども
狭められた社会なんだ
枚挙の暇もなく

言葉で表現すると

もしかして一瞬だったとわ

本当のところは

日の光を受けるように
悲しみが晴れるまで