別れから捉えて

結城永人


僕は病弱だったらしい
記憶には全くないものの
親が聞かせた話だった
何度も死にかけていたと

幼少の時分より
心血を注がれながら
育って来たのかも知れない

優しい人が好きなのも
つとにそうしたことのように
受け止めなくてはならなかったんだ

別れから捉えて

どんなに触れ合いを
求められているか
霊魂として
ではなく

林檎も大変だ
手に余るほどの
重量を備えている

真っ赤に燃える
太陽と比べてみると
冷たくも甘酸っぱくて
芳しいほどで

有り難いばかりの気持ちには
言葉しかないのではないかしら

天使も咽び泣く
涙だとすれば
毒蛇も帰り就く
闇だとすれば

別れから捉えて

どんなに付き合いを
考えられているか
亡骸として
ではなく

どんなに触れ合いを
求められているか
霊魂として
ではなく