夕凪へ

結城永人


君と二人でカフェオレを
囲い込むように檸檬へナイフを入れたら
輪切りの縁が六角形になって
蜜蜂の巣を嗅いだのと等しくか

漂い出した
雰囲気の
甘さに
僕は

死にたがる気もしなかった

ありがとう
いさせてくれて
ただしさらに
いることにもしたくなり
どうしようか

考えてみた
君を良く知らないと
打つかりそうで
恐いんだ

性格も合っている
気持ちも通じている
生き方さえもが同じなのに
もっとずっと
投げ出さないためなので

学んで欲しい
僕のことを
教えて行くべく

サンドイッチを食べながらでも

いってみるや
蒲公英を眺めていた
風車が回る丘の上で
石鹸玉に包まれたまま
いってみるや
公園の水道で手を洗い
ベンチへ腰を降ろし
いってみるや
日向ぼっこだろう

物分かりが良いと
直ぐに折れられて
擽ったくなるのは
やり込めるよりも

互いの縁に情が流れ出したから
おいそれとは断ち切れないんだ
いつも引いてばかりならば
いつか消えてしまうだろう

別れてはならないほどに
期待をかけずには
いられなかった