ねんごろ

結城永人


気分的に船旅しよう
天使を誘って様々な海面を漂い流れたい
そして潜水艦に乗り換えるや深く深く行くんだ
漂い流れる海底を再び浮上すると島へ上陸できる

巨大な螺旋状の鉄塔があり
運命の門戸を併せた建築といわれ
撓む階段を踏み拉し初めた
希望を齎せる神託なのか
さても高くて燃えざるを得ない

海老や蟹が死にかけのはずだった
なのに隅々へ感応力を凝らしてみれば
亀や貝や人手や水母も泳ぎながらいる
僕は連れて来られた夢心地みたく

可笑しな航海で
羅針盤も弱音を吐かない
海溝へ突き進む潜水艦こそ絶叫を発しそうだったのに
もしや遠い遠い階段は試練とされるかぎり
吉兆を降りないべきだ