月平線

結城永人


沈んで行く暗黒の
宇宙に浮かび上がる
味わいが終わりを告げて
初めの一歩を踏んだ
豊かな砂地へと

月面は乾き切ったまま
大きく開かれていた
山場や谷間があるのだった
待てど暮らせど
思念を掻き立てて止まない

戻って来る記憶を
頼りに辿ってみては
華やいだ気持ちが生じる
取り残されたと等しい
星の荒涼の中で

丘陵に立ちながら
和やかさを感受する
幻ならば遠退いてしまおう
物悲しくもあれ
切り放せない趣きなのか