這い上がり

結城永人


つまり腹の虫も
収まりながら大きな大きな
闇が晴れて行く
切り立った山脈を霞ませる夜明けか
宿運の
露一滴に潤わしさを得たんだ
まるで寓話ではないような気持ちぞする
腹の虫は印刷されないのかも
紙という紙を取り除かせるならば
苦にしない
ふっとしてけろ
考えなくて良い
煌々と日光も勤しんでいた
出歩くのが若く
かつて免じなかった
賜りを