バラの花のもとに

結城永人


かねて見詰めた皃は一月の寒さへ結び付いた
芝生と宵
大きな照明でぽっかり切り取られていたんだ
付き合いが長くなると欄外なのか

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とても大事だったにも拘わらず
解き放たれて徐々に徐々に要らなくなってしまっている
試しに正反対ならば余りに幸せ過ぎたといおう
まるで物語のようだ
手に入らなくとも咲き出してしまった
常識に迷い
揺れたのも習慣だった
やはり誤魔化しこそあり得ない気がする
辺りは煌めきで満杯だった
とりわけ考えた
バラの花のもとに
――楽しいな
沈黙がずっしり身に堪える今となってや言葉も谺するばかりだ
冷めない情熱を得ながら口を噤んだのは性格かしら
臨むほどに彩られた
皃以外を見詰めない