偶然の一致

結城永人


欲していたとは蛸の木で
小笠原諸島ではなかった
蛸の木が生えているのを
知られた小笠原諸島こそ
先ず欲してなかったんだ

絶海の孤島へ
心を泳がせて
行ってみるや

唖然とした
驚かされる

新奇さを
保った
まま

蛸の木を知っていたと
生やせる小笠原諸島で

コロッケよ
白けるな

奇跡どころか運命でさえもない

出会いなど普通にも拘わらず

理想そのものらしかった


もはや小笠原諸島に
蛸の木がなければ
感じられないというか

噴火した火山の
溶岩が流出した
日本で最南端へ

まさか
えぇ

見渡すばかりの思い出も
涙に浮かべざるを得ない