君が鍵盤を叩くとき

結城永人


イメージは素敵だ
抱き締められた感触と似ていて
じゃんじゃんじゃんじゃん
心に染みて来る
何時果てるとも知れなかった
浮遊するまるで絆のように
いうまでもなく
魅惑的なものだったから

電撃
鎌を握って草刈りに
痛がる腰も曲げ伸ばし
ほったらかしのせいにして
精を出す
狐のお面が欲しければ
直ぐそばに落ちていたゆえ
やろうじゃないか

真っ白な素麺は
硝子の器へ浸して食べた
麺汁を注いだ後に
もちろん

洗面所の鏡へ
口紅が写っている
誰もいないはずなのに変だろう
背後霊に注意しろ
非常ベルが鳴る
螺旋階段を
降りるんだ
急かすが
早くしろ
僕だ

ハイ・ヒールは履いてない
ピンナップにも
載ってはいない
置いてもいないとき
ショー・ウィンドウが
向かいの夜景を麗しくも
切なげに照り返す

一体全体
所変われば
山羊の乳絞りもした
切り立つ高山の稜線は遠景に
流し目を送り
引っ繰り返りもせずに想われる
可愛さも込み上げると