あばら節

結城永人


全国的に降る雨が
明日の未来を掠れさせる
童話でしかなかったと
何もかも憂い

かくして
双葉が芽吹いた
軒先では水滴が落ちて来る
ひっきりなしに
濡れる地面の傍らで
新しい顔を出した
まるで飛び込んで行って
厳しさにも
怖じ気付かないような
印象を与えている

君は得ないのか
愛国心を
伸び盛りな思いと共に
僕も得ないのか
愛国心は
伸び盛りな思いと共に
伸び盛りな思いと共に
君の得てしまう
日本語が
僕の得てしまう
日本語だ
愛国心だ

どんな存在も重たくて只単に守られない場合もあるとはいえ

太平洋で取りも直さず
故国としての日本列島へ
募らない将来だった