もしや未だにせよ

結城永人


忘れもしない
まるで心にポッカリ穴が空いてしまうようだった
欠落された物事ならばこそ
好きにならなくなるしかなかったか

胸もはち切れないばかりの哀しさによって
一生を遣り込めている
後にも先にも取り付く島はなかろうと

来るべき何かが
来なかっただけで
最早

怖れるに足りなければ
半開きな佇まいのはずだ
余程
余程

頓挫して
すっかり変わり果てずにはいられ得ない末若い春へ
思い出される