昔よりも儚く

結城永人


雑草を眺める
放心されるまで蹲んだりはしないために
少なくともラムネを握り締めた日本の夏の風物詩は感じていたかったものだ
炭酸水の
向こう側で
歪んだ時計は
手持ち無沙汰な
怒り肩を抜け去る
早急に策を講じることはない
逆三角形の顔を持った昆虫がオオカマカキリだとしても未だ羽振りは緑がかっているに違いないんだ
暑い陽射しと共に
鳥たちの鳴き声を聞こうじゃないか
くるくる
踊るのは野鼠らしい
砂地で足を掻き回した
ならばきっと
二口目の味わいが非常に甘くて嫌いになるのも惜しい
メロンを切って
包丁をかたんと置いた一掴みの
弧よりも柔らかそうな
布団へ齧り付く頃だった
かくや眠い目を擦り
見向きこそしないにせよ
生えていて
笑いたくもなるせい
通りすがりか